戦時中の施設→楽しいウォーターレジャー施設にリノベーション!

HOUSERENOVATION

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負の遺産を生まれ変わらせるリノベーション

ポーランドで、第二次世界大戦中に使われていた施設を再利用しようとするプロジェクトが始まっています。

バルト海のポーランド北部沖に浮かぶ、当時のドイツ軍が魚雷開発のために使用していた観測施設

それが戦後から現在まで、そのまま放置されていました。

戦争中の施設をレジャー施設へ

ワルシャワの建築事務所MFRMGRが、なんとウォータースポーツが楽しめるレジャー施設へと一新させるというのです。

こちらが現在の状態。

Remodeling-an-old-observation-tower-by-Moko-Architects_dezeen_468_18photo by DEZEEN

こちらが理想のレジャー施設。

Remodeling-an-old-observation-tower-by-Moko-Architects_dezeen_468_15photo by DEZEEN

破損箇所も多く寄り付き難い場所なため、時々映画の撮影で使用されたり、ダイバーが練習する以外はほとんど使われていませんでした。

海岸から約1.6kmの距離にあるので、訪れる人々の交通手段は夏はボートのみ、冬は海が凍ったらホバークラフトで渡ります。

2階部分は現存する部分を鏡に写すように反転させたデザインにする予定。

また、使用するレンガは現存のものに限りなく近い素材を用い、なるべく元の建物の歴史を残すように工夫されています。

Remodeling-an-old-observation-tower-by-Moko-Architects_dezeen_468_11 Remodeling-an-old-observation-tower-by-Moko-Architects_dezeen_468_13photo by DEZEEN

電力は風力&太陽光を予定

屋内にはベッドやオフィススペースも完備。

主なエネルギー源には風力と太陽光を予定しているため、電力が不足しても快適に使えるように発電機まで設置するそうです。

建物を取り囲むように浮かぶデッキは高波から建物を守るだけでなく、ボートなどが停泊できるように小さな港の役割ももっています。

また、その中には3つの”浮かぶ島”が設置され、雨水を貯めるタンクやガーデンをつくったり、海鳥専用のエリアも設けるなど、訪れた人々が楽しめるように様々な工夫が施されています。

「こんなに隔絶されたミステリアスな場所なのに、ダイバーや冒険家,日光浴を楽しみたい人達までも関心を高めているんですよ。」

と語るのは建築家チーム。

完成予定は2016年。

その時にどんな姿になって現れるのか、今から多くの人の関心を寄せています。  

Remodeling-an-old-observation-tower-by-Moko-Architects_dezeen_bansource: MFRMGR
photo by DEZEEN


Editors' Voice

佐藤 駿
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デザインファーム【THE APP BASE株式会社】代表取締役/コワーキングスペース【DEN】管理人/未来の選択肢を共有するWEBマガジン【THINK FUTURE】編集長/欲しいものはつくろう、自分の手で。DIY写真.レシピ共有アプリ【HANDIY】運営

1984年9月27日生まれ。中央工学校建築設計科卒。3姉妹のパパ。
建築業界(現場監督、設計事務所等)→東日本大震災で価値感が大きく変わり、場所に捉われない働き方ができるIT業界へ転身。
起業と同時に東京から長野へUターン。長野でコワーキングスペースDENを始め、地方発の起業家を増やし小さな経済圏を構築、挑戦する人を増やす。
未来の選択肢を共有するWEBマガジン THINK FUTUREで新しいライフスタイルを提供。
スマートフォンアプリのデザインやWEBサービスのUI、UXデザインを主に手がけ、ひいては建築の意匠設計・地域デザイン等、「広義のデザイン(問題を捉える正しい表現を掴む)」と「視覚のデザイン(問題を解決するUI、UXデザイン)」の両面からアプローチするデザインファーム。