【予算180万円】「食べる、寝る、読書する」為に建てられたカップルの家

HOUSESMALL HOUSE

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予算は約180万!

この小さな別荘の予算は$1,500で1$=120円として約180万で建てられました。

そのため、様々な建設コスト削減の工夫がなされました。その結果、コストカット成功以上の大きな魅力が生まれました。

それは黒焦げの外観にヒントがあります。

tumblr_naxlpvZZMN1tkuajao3_r2_1280PHOTO:DEAA SMALLHOUSEBLISS,dezeen

外壁が焦げている訳

tumblr_naxlpvZZMN1tkuajao2_1280PHOTO:DEAA SMALLHOUSEBLISS,dezeen

草深い傾斜地にスピーディに建設するために、まず木質の支柱を建て、プレカット工法を用い組み立てられています。

そして外壁は松板の表面を炭化状にすることで被膜ができます。

化学塗料を使わない自然な工法なので、シックハウスにも有効です。

これは日本でも昔から伝わる伝統的な工法「焼杉」と同じで、日本では主に杉を用い、あらかじめ表面を焼き、炭化状にすることで初期の着火性を低くし、耐火性能を持たせ、雨風への耐久性を高めます。

現代の日本でも建材メーカーから焼杉が販売されていますが、その多くが塗料等による「焼杉」風のものが多いのが現状です。

焼杉ならぬ「焼松」が「人体に優しい」という大きな付加価値を、この「こげこげ小屋」に与えました。

ちなみに、外壁が炭化していると、触ると手が真っ黒になりますので気をつけて!

但し、たわしでしっかり落としたものや樹脂などでコーティング加工のものや、かなり古くなったものはこの限りではありません。

ミニマムという贅沢

体にも優しい大自然の中の炭で守られた小さな家。

建設コストよりも遙かに多くの計算できない、強いパワーを分けてもらえるかもしれません。

常に時間と情報に追われる今の世界の価値観の中で、この建物のクライアントは、「何もない。何もしない。」ことの大切さを私達に教えてくれるのではないでしょうか?

あなたにも、生きることに素直なミニマムな暮らしを。

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PHOTO:DEAA SMALLHOUSEBLISS,dezeen
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Editors' Voice

佐藤 駿
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デザインファーム【THE APP BASE株式会社】代表取締役/コワーキングスペース【DEN】管理人/未来の選択肢を共有するWEBマガジン【THINK FUTURE】編集長/欲しいものはつくろう、自分の手で。DIY写真.レシピ共有アプリ【HANDIY】運営

1984年9月27日生まれ。中央工学校建築設計科卒。3姉妹のパパ。
建築業界(現場監督、設計事務所等)→東日本大震災で価値感が大きく変わり、場所に捉われない働き方ができるIT業界へ転身。
起業と同時に東京から長野へUターン。長野でコワーキングスペースDENを始め、地方発の起業家を増やし小さな経済圏を構築、挑戦する人を増やす。
未来の選択肢を共有するWEBマガジン THINK FUTUREで新しいライフスタイルを提供。
スマートフォンアプリのデザインやWEBサービスのUI、UXデザインを主に手がけ、ひいては建築の意匠設計・地域デザイン等、「広義のデザイン(問題を捉える正しい表現を掴む)」と「視覚のデザイン(問題を解決するUI、UXデザイン)」の両面からアプローチするデザインファーム。