Photo by : BEING SOMEWHER.NET
土地の形状、環境への配慮を最大限考慮
イギリス西部のDIY発祥の地と言われているウェールズに映画の「ホビット」に出てくるようなエコハウスを建てました。
Saimonさんと奥さんのJasmineさんはこの土地の形状を活かした環境に優しい家を建てたいと計画しました。
絵本の中からそのまま飛び出したようなこちらの家の主な材料は石、泥、森の中のオーク材など、ほとんどが自然の素材そのもの。
もともと森の管理や庭づくり、エコプロジェクトの活動をしていた家主のSimon Daleさんは、環境に負荷がかからず、低価格で、かつ居心地のいい家を家族のために作りたいと考えて建設を試みました。
「高い家賃や住宅ローンを払うのは難しかったから、なるべくシンプルでコストのかからない方法で作ろうと思ったんだ。」
大工経験のなかったSimonさんですが、義父と数名の友人のサポートを得ながら、約4ヶ月でこちらを完成させます。
約55万円で完成。その道のりは?
彼らの最初の予算は£2000(約¥370,000-)!!
多くの人々の協力と環境にも優しい資材を探し出す努力をし、最終£3000(約¥550,000-)でJasmineさんのお父さんの助けも借り、労働時間は1000~1500時間。
主な道具はチェーンソー、ハンマー、そして1インチのノミと身近で手に入るものばかり。しかし中はとても快適で、なんと二階建てなんです。
「必要なのは、健康な体と忍耐力、そして自分を信じること。あとは時々手伝ってくれる1~2人の友達かな。」
家づくりだけでなく、仕事でも共通することですね。
この家にはたくさんの環境に対する配慮やこだわりがたくさん詰まっています。
約55万円で建てられた12ヵ条
1:丘の斜面を掘り、屋根に芝生を使ったことによりもともとの景色を変えることなく家を建てた
2:掘り出した時に出た、石や土は壁や基礎に使用
3:オーク材は周りの森から拾ってきたものを使用
4:床の断熱には藁を使用
5:漆喰を使うことにより通気性がよく、セメントよりもエコに
6:窓やコンロなどはリサイクル品から探した
7:暖炉の蒔は近くの森から拾って来た木を使う
8:冷蔵庫は基礎の下を通って地下からくる冷たい空気によって冷やされる
9:天窓をつけることにより自然の光を取り込む
10:ソーラーパネルをつけ、調光・パソコンなどに使用する
11:水は近くの泉から
12:コンポストトイレ
などなど。
こちらの記事と共通する裏技が多いですね。
次なる旅へ
デザインだけではなく環境にとことんこだわったエコハウス。
そんな彼は、しばらく家族とここに住んでいましたが、自然の中で「生きる」ということの喜びを感じられる家を広めたいという思いから、2009年にLammas Eco village というエコビレッジプロジェクトに参加するために西ウェールズへ移っていきました。
この美しいホビットの家は今では 森で働く人たちに使ってもらっているそうです。
映画や童話に出てきそうな夢のようなこの家が手作りによって建てられ環境にも配慮されており、さらに約55万円でできているとは思えない完成度ですね。
世界には本当にいろいろな家がある。
via : Tiny House Blog
佐藤 駿 Facebook Twitter
デザインファーム【THE APP BASE株式会社】代表取締役/コワーキングスペース【DEN】管理人/未来の選択肢を共有するWEBマガジン【THINK FUTURE】編集長/欲しいものはつくろう、自分の手で。DIY写真.レシピ共有アプリ【HANDIY】運営
1984年9月27日生まれ。中央工学校建築設計科卒。3姉妹のパパ。
建築業界(現場監督、設計事務所等)→東日本大震災で価値感が大きく変わり、場所に捉われない働き方ができるIT業界へ転身。
起業と同時に東京から長野へUターン。長野でコワーキングスペースDENを始め、地方発の起業家を増やし小さな経済圏を構築、挑戦する人を増やす。
未来の選択肢を共有するWEBマガジン THINK FUTUREで新しいライフスタイルを提供。
スマートフォンアプリのデザインやWEBサービスのUI、UXデザインを主に手がけ、ひいては建築の意匠設計・地域デザイン等、「広義のデザイン(問題を捉える正しい表現を掴む)」と「視覚のデザイン(問題を解決するUI、UXデザイン)」の両面からアプローチするデザインファーム。