Photo by ACT LOCALLY ENGAGE GLOBALLY
家が真っ二つ!おもちゃのような構造
参加型のコミュニティデザインに焦点をあてて取り組むアーティスト、マシュー・マゾッタ。
アラバマ州ヨークというダウンタウンにある朽ち果てた空き家を、地域住民と共に新しい公共空間に再生する活動をしています。
そしてこのピンクの建物は、典型的な家の外観を装って作られた「100人も収容できるオープンエアーのシアターに変身」します。
そう、実際に家そのものが真っ二つ!に開いて「座席」に変化してしまうびっくり仰天のリノベーションハウスなのです。
Photo by ACT LOCALLY ENGAGE GLOBALLY
「アーティスト×住民」協働で制作
マゾッタは、町の中心部にある食料品店と郵便局の間にある廃屋を、コミュニティの集会場所として適切と判断。
住民と相談しながら、どんなコミュニティスペースにしていくかを話し合っていきました。
そして出た結論が、市民に開かれた公共施設として「オープンハウス」という名の実際に家が開くシアターをつくること。
こうして地元の大工職人とボランティアが集まり、約7か月かけて「オープンハウス」が建設されました。
取り壊す廃屋の木材を再利用し、新しい家にリノベーション。
元の家のピンクの板壁は、地域社会変革の象徴として再びファサードに採用しました。
Photo by ACT LOCALLY ENGAGE GLOBALLY
完成した公共施設は、大人3人が1時間30分かけて家を開いていきます。
その過程が地域住民にイベントがあることを告知し、関心を集める役割を担っています。
ショーはゴスペル歌手のライブから、映画の上映、お祈りをするチャペルなどとして利用。
このユニークな施設は、将来多くのミュージシャンやパフォーマー、芸術家を輩出していくかもしれませんね。
Photo by ACT LOCALLY ENGAGE GLOBALLY
Source:inhabitat
Editors’ Voice 佐藤 駿
新しいことを始める場合、少なからず「障壁」がうまれます。
今回の記事は「コミュニティデザイン思考のアーティスト×地域住民」がですね。
どちらも「地域をよくしたい!」という思いは一緒なのですが「表現方法が違う」ということは私たちが生きている中でよくあることだと思います。
新しい形態を目論むアーティストの奇抜さと、今までのコミュニティを作り上げてきた地域住民の思いを
「協働で作る」ことで解決したいい例ですね。
まずはいろいろな意見や考え方を「受け入れてみること」が重要だと再認識。
それにしても家を開閉できるようにする発想は、なかなかぶっ飛んでますね笑
佐藤 駿 Facebook Twitter
デザインファーム【THE APP BASE株式会社】代表取締役/コワーキングスペース【DEN】管理人/未来の選択肢を共有するWEBマガジン【THINK FUTURE】編集長/欲しいものはつくろう、自分の手で。DIY写真.レシピ共有アプリ【HANDIY】運営
1984年9月27日生まれ。中央工学校建築設計科卒。3姉妹のパパ。
建築業界(現場監督、設計事務所等)→東日本大震災で価値感が大きく変わり、場所に捉われない働き方ができるIT業界へ転身。
起業と同時に東京から長野へUターン。長野でコワーキングスペースDENを始め、地方発の起業家を増やし小さな経済圏を構築、挑戦する人を増やす。
未来の選択肢を共有するWEBマガジン THINK FUTUREで新しいライフスタイルを提供。
スマートフォンアプリのデザインやWEBサービスのUI、UXデザインを主に手がけ、ひいては建築の意匠設計・地域デザイン等、「広義のデザイン(問題を捉える正しい表現を掴む)」と「視覚のデザイン(問題を解決するUI、UXデザイン)」の両面からアプローチするデザインファーム。