4LDKの一戸建ての家を持つ事によって失うチャンス
家を買うことは人生において一番の買い物。
安定した住居を手に入れることによって大きなものを失う可能性があることをどれだけの人が感じているでしょうか?
家を買うことによって住宅ローンを背負い、経済的に多くを縛られることになります。
また引っ越す際には資産価値が大幅に減少し、単身赴任など、家族がバラバラになる環境的な制限も受けることでしょう。
一寸先は闇かもしれない。
この時代における住宅の取得について考えさせられるのが、Airbnbにある川に浮かぶ小さな家です。
ロンドンテムズ川に、ふわふわ浮かぶ一軒の家
その水色のコケティッシュな外観と厳格にそびえたつウェストミンスター城のアンバランスさに目を奪われます。
ロンドンで、市民が1年のうち3カ月間だけアパートや空き部屋でも、合法的に短期間貸し出すことができる規制緩和が行われました。
これを祝って、Airbnbはテムズ川にこの「浮かぶ家」を用意し、無料宿泊できる一組を募集しました。
またこの宿泊プランには、コース料理のディナーと、エステやマッサージ、朝食まで含まれました。
本当に必要な用途だけの部屋構成
この家を設計したニック・テッドボールとスティーヴ・テッドボールは、ロンドン大学バートレット建築校で学んだ兄弟です。
8メートルの家には70トンの重さがあり、建設に4ヶ月かかりました。
建物は、クレーンとフローティングプラットフォーム(浮式台状設備)を使って土地であらかじめ建設され水上に組み立てられました。
この屋形船のような建物の内部は2つのベッドルーム、バスルーム、リビングルームで構成され、外には庭、犬小屋と藤の木まであります。
全世界注目のAirbnbとは?
Airbnb「エアビーアンドビー」とは2008年8月、本社・カリフォルニア州サンフランシスコに創業し世界中の地元の家やお城などのユニークな宿泊施設をネットで掲載・検索・予約できるホームページです。
世界190ヶ国34,000以上の街で宿泊者にはアパートで1泊、お城で1週間、ヴィラで1か月単位で様々な価格帯での旅を可能に。また空き部屋を持っている人には、空き部屋を収入に変え、貸す人と借りる人をつなぐシステムです。
今回のAirbnbによるテムズ川に浮かぶ家は期間限定のコンペ物件でしたが、他にも長期的に滞在できる、小さな家はたくさんあります。
airbnbで泊まれる参考物件はこちら!
新しい住まい方
住む場所を買う・借りるやホテルなどに滞在する、その3つの選択肢からもう一つの選択肢を私たちにもたらしてくれたこのシステムは、世界中に広がりつつあります。
Airbnbの成功により、このほかにもマッチングサイトが多数存在しています。
2012年のハリケーンサンディによる災害時には無償で被災者に宿泊スペースを確保し、ビジネス以外でもそのシステムの可能性の大きさを見せつけました。
住むことを一人・一家族単位ではなく、地域で考えていく。
これも環境の変化や経済混乱を乗り切る一つの方法かもしれません。
「シェアの概念」を持つだけで固定概念の拡張が可能です。
本当にあなたがほしいもの
百聞は一見にしかず、他の土地に行くだけでなく実際のその地元の家に気軽に住むことが出来る。
ホテルではなく、こうして世界各国の家を渡り歩けば、あなたに何が必要で何を不要なのか知ることができるのではないでしょうか。
あなたも一度、本当に必要な住まいを見つける旅にでかけてみませんか?
source:airbnb huffngtonpost wired
佐藤 駿 Facebook Twitter
デザインファーム【THE APP BASE株式会社】代表取締役/コワーキングスペース【DEN】管理人/未来の選択肢を共有するWEBマガジン【THINK FUTURE】編集長/欲しいものはつくろう、自分の手で。DIY写真.レシピ共有アプリ【HANDIY】運営
1984年9月27日生まれ。中央工学校建築設計科卒。3姉妹のパパ。
建築業界(現場監督、設計事務所等)→東日本大震災で価値感が大きく変わり、場所に捉われない働き方ができるIT業界へ転身。
起業と同時に東京から長野へUターン。長野でコワーキングスペースDENを始め、地方発の起業家を増やし小さな経済圏を構築、挑戦する人を増やす。
未来の選択肢を共有するWEBマガジン THINK FUTUREで新しいライフスタイルを提供。
スマートフォンアプリのデザインやWEBサービスのUI、UXデザインを主に手がけ、ひいては建築の意匠設計・地域デザイン等、「広義のデザイン(問題を捉える正しい表現を掴む)」と「視覚のデザイン(問題を解決するUI、UXデザイン)」の両面からアプローチするデザインファーム。