マイホーム。
ほとんどの人にとって、初めてにして最大の買い物といっても過言ではないでしょう。
何をどう進めていいのかわからず途方に暮れることってありますよね。
時間とお金が無駄に・・・・と、ならないよう
マイホーム、つまり家づくりを賢くすすめるために知っておきたい10のこととは?
1.使える資金を正しく把握しましょう
家づくりのために 資金をどれくらい準備できるか、自己資金、融資(つまり借入)を含めて考える必要があります。
どれだけお金が使えるかわからなければ、買い物のしようがありませんものね。
・自己資金:家づくりに使うことのできる現金です。
頭金と言い換えてもいいでしょう。
家づくりのための融資、つまり借入の対象にならない税金などに充てられます。
必要な自己資金の金額は、土地購入価格の1~2割が目安です。
・借入:いわゆる住宅ローンのことです。(借入に対し貸す側は「融資」となります)
a.いくらくらい貸してもらえるの?
b.いくらくらいまでなら借りても大丈夫なの?
について考えましょう。
お金を借りたけど返せない、つまり返済不能になってしまってはせっかくの我が家が台無しになるからです。
a.いくらくらい貸してもらえるの?
これは年収でほぼ決まっています。
税込年収(手取りではなく総支給額)が400万円を超える場合、35年で返済を終えるとすれば、
その7倍程度まで、税込み年収400万円以下の場合、6倍程度といわれています。
いわれていますと書きましたが、これにはきちんとした根拠があるのです。
<返済比率(返済負担率)>
融資する側は、貸したのに返済してもらえない回収不能事故を一番恐れます。(そりゃそうですよね)
なので、年収に占める返済に充てることのできる割合を返済比率といい、その数値が基準となります。
これは、年収が400万円以下の場合30%、400万円を超える場合35%というのが一般的です。
(例) 年収450万円の場合
4,500,000円×35%=1,575,000円
返済に充てられるのは年間1,575,000円で 月々の返済額は131,250円となります。
低金利と言われてはいるモノの、将来的には景気回復を見込んでいます。
金利の上昇後も支払いが可能かどうかを見られるので、通常は3.25%程度の審査金利を用いて計算すると、融資可能額は3,200万円くらいとなります。
これが「7倍くらい」の根拠です。
<担保評価>
融資する以上は何かしら担保を設定します。
通常、「土地と建物」です。
土地と建物が融資額に相当するかどうか審査されます。
もしも、回収不能と判断したとき、土地と建物を売却して返済に充てるためのものなので、相当額で売却できないような物件だと年収の7倍まで貸してくれないこともあります。
THINK FUTUREでアップしているような辺鄙な土地は、現状の土地算定でいくとおそらくあまり価値がありません。(便利なところよりも静かに自由に住まう方が個人的には豊かに感じますが。。。)
b.いくらくらいまでなら借りても大丈夫なの?
これはとても難しい判断です。
先ほどの年収450万円の場合を例にとってみます。
年収450万円の場合手取りは、住んでいる市町村や扶養家族の人数で違いはあるものの、おおむね380万円くらいでしょう。
なので、手取り380万円と仮定とすると
月々平均316,000円(ボーナスも均等割り)の手取りとなります。
これから住宅ローン131,250円支払うと184,750円残ります。
さらに 食費、光熱費、雑費、お小遣いetc…を支払います。
(参考までに4人家族の全国平均は食費:80,000円、光熱費:17,000円、通信費:20,000円、医療費&保険料:40,000円)
他にも、服飾代や家電の買い替えなど、車両費、その維持費の支払いもあります。
頑張って切り詰めても、厳しい状況になりそうです。
とすれば、年収450万円で住宅ローンを35%の返済比率で借り入れるというのは、返済を考えると決して現実的ではないということなのです。
「住宅ローンの返済比率は20%が理想、どう頑張っても25%まで」
と、資金計画のプロ、ファイナンシャルプランナーは口をそろえて言います。
金融機関の設定している返済比率は住宅ローンに限らず、すべての借入に対する返済の比率です。
オートローンやその他の借入も含んでいるのです。
先ほどの例を見ると、車を買い替えるとなれば、オートローンの返済は全くもって無理のようです。
住宅ローン返済のために、他のことを犠牲にすることになりかねません。
せっかく建てた家も愉しめないのでは本末転倒です。
無理のない返済計画が必要ですね。
借入先によって、支払総額が大きく変わるので、どこで借りるのが一番いいかしっかりと調べておきましょう。
THINK FUTUREをご覧の皆さんはおそらく借り入れする感覚も一般的な人とは違う傾向にあると思います。
建物を賢く安く建てるのはもちろんですが、「大きいからいい家」ではなく「自分たちにとって最適なサイズ」を見極めましょう。
銀行も特徴がいろいろあります。
住宅ローンへの取り組み方も違います。
都銀:住宅ローン?貸してあげてもいよ。
地銀:住宅ですか?おめでとうございます。ご相談に乗りますよ。
信金:おめでとうございます!何でもお手伝いいたします。
ネット系:金利安くしてありますよ。手続きしてください。
ちょっと乱暴な表現ですが、おおむねこんな感じのスタンスです。
都銀は企業や投資家が主な取引先です。住宅ローンにうまみを感じません。
地銀は都銀ほどつっけんどんではありません。
融資先は多いにこしたことはない、けれども危険な融資は避けたい
というスタンスですね。
信金は、住宅ローンがメインなのかと思うくらい積極的です。
できるかぎりの低い金利商品を用意しているし、「よそではこうでしたよ」という言葉に強く反応します。
ネット系の銀行は、店舗を持たない分金利は低いですが、必要書類など、すべてをユーザーが手配する必要があります。
手続きが煩雑な住宅ローンおいては、よほど精通した人でなければ大変でしょう。
どんなに苦労をしても金利の低いほうがいいという人にはおススメです。
まとめると、「信金もしくは住宅ローンに力を入れている地銀で融資を受けるのがベスト」ではないでしょうか。
そのほかに、住宅金融支援機構と労働金庫という選択肢もあります。
住宅金融支援機構は、かつての住宅金融公庫です。
住宅金融支援機構の魅力は、長期金利固定であることです。
つまり、借入期間中(最長35年間)金利が変動しないというものです。
景気が良くなれば貸付金利は上昇するものですが、借入のときの契約のままの金利で借りることができるというものです。
労働金庫(ろうきん)も住宅ローンを取り扱っています。
サラリーマン、特に製造業種で労働組がある会社であれば利用のメリットはあります。
佐藤 駿 Facebook Twitter
デザインファーム【THE APP BASE株式会社】代表取締役/コワーキングスペース【DEN】管理人/未来の選択肢を共有するWEBマガジン【THINK FUTURE】編集長/欲しいものはつくろう、自分の手で。DIY写真.レシピ共有アプリ【HANDIY】運営
1984年9月27日生まれ。中央工学校建築設計科卒。3姉妹のパパ。
建築業界(現場監督、設計事務所等)→東日本大震災で価値感が大きく変わり、場所に捉われない働き方ができるIT業界へ転身。
起業と同時に東京から長野へUターン。長野でコワーキングスペースDENを始め、地方発の起業家を増やし小さな経済圏を構築、挑戦する人を増やす。
未来の選択肢を共有するWEBマガジン THINK FUTUREで新しいライフスタイルを提供。
スマートフォンアプリのデザインやWEBサービスのUI、UXデザインを主に手がけ、ひいては建築の意匠設計・地域デザイン等、「広義のデザイン(問題を捉える正しい表現を掴む)」と「視覚のデザイン(問題を解決するUI、UXデザイン)」の両面からアプローチするデザインファーム。