「スモールハウス型サテライトオフィス・プロジェクトを始める」と聞いてワクワクが止まらない

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mima-house-exterior1-via-smallhouseblissVia : SMALL HOUSE BLISS

こんにちは、ライターの宮﨑大輔(@JIBURl)です。

今回はデザインファームのTHE APP BASE(株)代表取締役・佐藤さんに「スモールハウス型サテライトオフィス・プロジェクト」についてお話をお聞きしました。

ヤバイです、このプロジェクトの話を聞いてからワクワクが止まりません!

スモールハウス型サテライトオフィス・プロジェクトが普及すれば、日本人の働き方が変わる予感さえします。

ぜひ、最後まで読んでみてください。

プロデューサーの佐藤さんの想い

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まずは、スモールハウス型サテライトオフィス・プロジェクトの仕掛け人である佐藤さんに、「そもそも、なぜ今回のプロジェクトを始めるのか?」という根底にある想いについてお話を伺いました。

01. 「建築」と「デザイン」の意外な共通点とは?

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アプリやWebサイトのデザインディレクターを務める佐藤さんは、実は建築業界のご出身。

建築とデザインとは似ても似つかない仕事だと感じてしまいますが、佐藤さん曰く共通点もあるのだとか。

建築の仕事は完全分業制です。設計士がいて、大工さんがいて、塗装屋さんがいて、鉄筋屋さんがいる。

実はWebデザインの仕事も同じ。ディレクター、デザイナー、プログラマーがそれぞれの役割を担う。

例えばWebデザインのディレクター業は、建築業界でいうと現場監督のような存在です。

建築もWebデザインも「各分野のプロフェッショナルが集まり、チームとして仕事をすること」は共通しています。

02. 有機的なチーム制の働き方ホラクラシーを実践中

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チームとして仕事をするといっても、佐藤さんが実践しているのは今まで通りの「会社型チーム」ではありません。

THE APP BASEが取り入れているのは、「ホラクラシー」という新しいワークスタイル。

ホラクラシーとは、ヒエラルキー(階層制,階級制)の無い民主的な管理・組織システムを指します。

ヒエラルキーが存在しないということは、役職が存在せずフラットな組織体制ということです。

簡単にまとめると、ホラクラシーには4つの特徴があると言われています。

①柔軟な組織形態(社会の変化に当てはめていく能力)

②効率重視(無駄をより少なくし、本当にやるべきことに集中する)

③役割の明確化(誰が何をいつまでにやるか)

④主体性の強化(ビジョンの軸を自分なりに解釈し行動できるか)

チームは生き物ですから、嫌がりながらもやる仕事よりも、自発的に仕事をこなし、適材適所に配置したチームによって、フロー状態で夢中になってアウトプットを作り出すチームの方が理想と言えます。

引用元:【新しい働き方】専門性を持つ人がパッと集まりパッと解決!ホラクラシーとは?

プロジェクトごとに最適なメンバーを集めてチームを編成し、縦の関係ではなく横の繋がりを生かした働き方をしています。

03. 神は細部に宿る、LESS is MORE

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佐藤さんが大切にしている言葉は「神は細部に宿る」と「LESS is MORE」。

Web分野でも建築分野でもデザインをする時には、細かいディテールにまでこだわりを持たせます。

わずかな形の違い、わずかな色の違いにまでこだわってデザインすることが重要です。

そして、デザインをするときには機能を付け加えてしまいがちですが、あえてギリギリまで機能をそぎ落としシンプルにすることを心掛けています。

建築とデザイン業界を経験し、ホラクラシーという新しい働き方を提案し、「神は細部に宿る」・「LESS is MORE」の精神を大切にする佐藤さん。

そんな佐藤さんが代表取締役を務めるTHE APP BASE(株)が、スモールハウス型サテライトオフィス・プロジェクトを始動させるそうです。

スモールハウス型サテライトオフィス・プロジェクトの構想

佐藤さんはコワーキングスペースDENをモデルケースにして、全国にスモールハウス型サテライトオフィスを増やしたい」と語ってくれました。

例えば、上野に本社があるWeb制作会社LIGさんは長野県にLIG野尻湖サテライトオフィスを作っていますし、地方進出のためにサテライトオフィスに興味がある企業は多いはずです。

このプロジェクトはまだ構想段階ということですが、少しご説明しましょう。

01. コワーキングスペースDENの移転とモデルケース化

APH80 5Via: dezeen

スモールハウス型サテライトオフィス・プロジェクトとは、スモールハウスの考えを生かしたオフィスを開発し、それを企業のサテライトオフィスとして普及させていく事業です。

参考:書斎に最適!拡張・取り外し可能な250万円〜のスモールハウス

その第一号モデルケースとして、コワーキングスペースDENをスモールハウス型オフィスへ移転させる予定です。

02. 自家発電やスマートホームの実験ラボ

picture_pc_ac34c2d4a1209f79114f49ebf4db0bfdVia:imaonline

コワーキングスペースDENはただのコワーキングスペースとしての営業だけでなく、小規模自家発電やスマートホームの実験の場にもしていきたいそうです。

スモールハウス×自家発電×スマートホーム=未来型サテライトオフィスですね!

03. スモールハウス型サテライトオフィスをモデル化して全国へ普及させたい

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オフィスの建築資材にはスモールハウスの枠組みを利用し画一的なデザインにすることで、コストダウンと工事期間の短縮が可能です。

あとは目的や従業員数に合わせてレゴブロック(スモールハウスの最小ユニット)を好きな形に組み合わせていく、そんなイメージで建てることができます。

今回のプロジェクトには、佐藤さんの建築とデザイン業界の経験、ホラクラシーという新しい働き方、「神は細部に宿る」・「LESS is MORE」の精神が反映されていますね。

普及したら未来の働き方が変わる予感

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スモールハウス型サテライトオフィス・プロジェクトが普及すれば、未来の働き方が変わる予感がしています。

東京の企業が地方へサテライトオフィスを建てるハードルが一気に下がり、東京と地方を行き来する働き方が当たり前になるかもしれません。

「今月は長野県のサテライトオフィスで働いて、来月は東京の本社で会議」、というような二拠点生活を送る日本人が増えるでしょう。

企業の採用面接で「東京本社で働きたい?それとも沖縄サテライトオフィス?」なんていう質問も生まれるかもしれませんね。

未来の働き方を変えるプロジェクトの今後に目が離せません。

これからもTHINK FUTUREでプロジェクトの進捗状況を公開していくそうなので、要チェックです!


Editors' Voice

働き方や生き方の選択肢をまた一つ増やしていきます。

拠点を増やすことで、多様なインプットが増え、自分なりの幸福尺度を定めたライフスタイルを送ろうぜ。

佐藤 駿
佐藤 駿
佐藤 駿    Facebook  Twitter

デザインファーム【THE APP BASE株式会社】代表取締役/コワーキングスペース【DEN】管理人/未来の選択肢を共有するWEBマガジン【THINK FUTURE】編集長/欲しいものはつくろう、自分の手で。DIY写真.レシピ共有アプリ【HANDIY】運営

1984年9月27日生まれ。中央工学校建築設計科卒。3姉妹のパパ。
建築業界(現場監督、設計事務所等)→東日本大震災で価値感が大きく変わり、場所に捉われない働き方ができるIT業界へ転身。
起業と同時に東京から長野へUターン。長野でコワーキングスペースDENを始め、地方発の起業家を増やし小さな経済圏を構築、挑戦する人を増やす。
未来の選択肢を共有するWEBマガジン THINK FUTUREで新しいライフスタイルを提供。
スマートフォンアプリのデザインやWEBサービスのUI、UXデザインを主に手がけ、ひいては建築の意匠設計・地域デザイン等、「広義のデザイン(問題を捉える正しい表現を掴む)」と「視覚のデザイン(問題を解決するUI、UXデザイン)」の両面からアプローチするデザインファーム。