南の島でリモートワークは可能か?LIGのどこでもオフィスに参加して感じたメリット・デメリット

FEATURE

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南の島に暮らしながら都会の仕事をリモートワークできるのか?

こんにちは、ライターの宮﨑(@JIBURl)です。

私はコンサルタント、ライター、カメラマンとしてフリーランスで活動しています。

前回の記事では「南の島での生活」に注目して紹介しましたが、今回は「南の島での仕事」をご紹介します。

参考リンク:「南の島には幸せがある」沖縄&鹿児島で島暮らしを体験して気がついたコト | THINK FUTURE

斬新な生き方を実践している高城剛さんは「南の島には幸せがある」と断言していますが、お金を稼ぐ手段がないと南の島での生活は継続できません。

そこで、「南の島に移住して新しい仕事を見つけるのは大変だけど、今までの仕事をリモートワーク(在宅勤務)で継続できたらよいのでは?」と思い付いたわけです。

そして、その実証のためにピッタリなイベントを見つけちゃいました!

南の島でリモートワークは可能か?LIG合宿に参加してきた

さて皆さん、上野のWeb制作会社LIGはご存知でしょうか? たぶん、知ってますよね。説明しませんよ。

なんとLIGさんが鹿児島の甑島(こしきしま)で「出張!全国どこでもオフィス」というリモートワーク企画への参加者を募集していたのです!!

この度LIGでは「どこでもオフィス」と称し、「旅をするように自分たちの拠点を移す」取り組みをスタートしました。今回その1箇所目に選ばせてもらったのは、鹿児島県「甑島(こしきしま)」!

LIG長野オフィスのチームメンバーが、なんと長野県信濃町から拠点を移して仕事をすることになりました。

2016年4月10日(日)〜4月16日(土)の期間限定で、一緒に働いてくれる仲間も募集しますので、お見逃しなく!

引用元:1週間限定!LIGメンバーと「どこでもオフィス」で働いてみませんか?〜鹿児島編〜

まさにこれぞ天命!というわけで南の島でリモートワークが可能か実証すべく、わたくし宮﨑が甑島合宿に参加してきましたー。

LIGブログさんの関連記事は以下の通りです。

[仕事編] 1週間限定!鹿児島のちいさな離島、甑島(こしきしま)でリモートワークをしてきました | 出張!全国どこでもオフィス

[施設編] 「大切なものを犠牲にして、生かされてきた」甑島(こしきしま)に生まれた新施設”コシキテラス”に込められた思いとは|出張!全国どこでもオフィス

そこで今回は、LIGの甑島合宿に参加して感じたリモートワークのメリットとデメリットをご紹介しますね。

01. リモートワークのメリット

まずは、甑島で実際にリモートワークを体験して感じたメリットから。

○ 刺激が多いのでアイデアが浮かんでくる

甑島での生活は刺激的だったので、アイデアがどんどん浮かんできて、仕事にいい影響が出ました。

利用できたオフィスはこちらの山下商店さんの店舗で、全面ガラス張り&瓦屋根のオシャレな建物です。

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山下商店さんは、甑島で豆腐屋、ホステル、カフェなどさまざまな取り組みをしているお店。

甑島に来たら要チェックなお店です。

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甑島に滞在中はボートツアーに参加したり、カモメにエサをあげたり、合宿参加者の皆さんと交流したり、刺激的な時間を過ごすことができました。

おかげで私のライター業やコンサル業に生かせるアイデアが浮かんできて、実りある合宿になりました。

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具体的なリモートワーク内容は、ここで感じたことをブログ記事にしたり、スカイプやチャットワークを使って遠隔業務を行っていました。

私のようにインターネットさえあれば仕事が成り立つ職業の方は、離島でもリモートワークが可能でしょう、ネットって偉大ですね。

○ 海の幸が新鮮で美味しくて幸せ

二つめのリモートワークのメリットは、食べ物がめちゃくちゃ美味しかったこと。

海なし県の長野県生まれ・長野県育ち・海外在住者の私にとっては、甑島の海の幸は感動してしまうレベルの美味しさでした!

例えば、初めて食べた甑島名産のキビナゴの美味しさは、今までキビナゴと出逢わなかった27年間の人生を後悔するほどの衝撃でした。

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麺にモズクが練り込まれた名物モズクラーメンも絶品。

エメラルドグリーンが冴えわたっています。

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下甑島で食べたタカエビはふわっふわっした食感で甘味が強くて、食べただけで幸せになれました。

あぁ、思い出しただけでよだれが……

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都会に住んでいてはなかなか食べられないような、採れたて新鮮な海の幸が堪能できます。

これは南の島でのリモートワークならではの特権ですね。

 

○ ワークライフバランスが保て上質な生活が送れる

仕事だけが人生じゃないですよね? 仕事終わりの楽しみは、甑島産の本格焼酎。

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酒の肴は、島人と旅行者との交流です。

甑島合宿でもLIGの皆さんや参加者の方々と楽しい時間を過ごしました。

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昼間は一生懸命に働き、夜になれば郷土料理を食べながら楽しくお酒を飲む。

これぞ理想の島暮らしではないでしょうか?

02. リモートワークのデメリット

しかし、甑島でリモートワークを実践してみて感じたのはメリットだけではありません。

次にデメリットもご紹介しましょう。

× 遊びが楽しすぎて仕事に集中できない

南の島は楽しいレジャーが多すぎます……

クルーズツアーでは人生の大先輩たちと大はしゃぎしたり、

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売店でお土産物選びに夢中になったり、

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カモメのエサやりが楽しすぎて子供のように大騒ぎしたり、

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野良猫が可愛すぎて追っかけ回したり(なぜ、離島の野良猫は100倍かわいく見えるのか?)、

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そんなことしてたら、仕事が全然捗りませんでした!!

南の島は楽しいことがたくさんあるので、自分を律することができないと仕事との両立が難しいですね(笑)

特に会社からの縛りがないフリーランスの方は要注意です。

× 閉鎖的コミュニティでは仲介人がいないと孤立しそう

甑島を歩いていると村民から必ず挨拶をされますし、「どこから来た? 仕事は何をしている? なぜこんな島にやって来た?」といろんな質問を受けました。

最初のうちは「昔ながらのいい雰囲気だなぁ」と思っていましたが、次第に日本の地方らしい閉鎖的なコミュニティだと感じるようになりました。

島内には見慣れない人を見ただけで警察に通報するように呼び掛ける看板まで…….

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田舎のような閉鎖的なコミュニティでは、外部の人と内部の人を繋ぐパイプ役が必要です。

甑島には山下商店を営む山下ご夫妻がいて、他所から来た人と島の住民を橋渡しをしてくれています。

その取り組みについては、もう少しあとで説明しますね。

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南の島や地方都市でリモートワークをするときには、まずはパイプ役を探して地元住民と早く仲良くなりましょう。

ちなみに鹿児島では「おやっとさぁ(おつかれさま)」と言うとすぐに打ち解けられる、とか。

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ただし、人付き合いが苦手な人は島暮らしには向いていないと感じました。

離島は都会以上に濃い人間関係がある場所だからです。

× オフィスに使える建物が少なく、交通が不便

リモートワークをする上で致命的な問題が、オフィスに使える建物が少ないこと。

リモートワークは在宅勤務という意味なので自宅をオフィス代わりに使ってもよいですが、メリハリを付けるためにオフィスは別に用意することをおすすめします。

都会ならばコワーキングスペースや貸しオフィスがありますが、甑島のような南の島にはありません……

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そこで山下商店さんが始めたのがコシキテラス

甑島の中甑港にオープンした複合施設で、コワーキングスペース&カフェ&お土産物屋のような素敵な場所です。

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オープン直前の準備中にお邪魔してきました。

離島とは思えないお洒落な店内なので、ここならデスクワークが楽しくできそうですね。

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ただし、問題は交通手段。

島内の移動は滅多に来ないバスのみなので、車がないと数時間もバスを待つ必要があります。

私たちも時刻表を見間違えて困ったことに……

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あぁ、南の島にもリモートワークができるオフィスがもっと手軽に作れたらいいのになぁ~。

03. 結論。南の島でもリモートワークできるけどまだ不便!

南の島でもリモートワークは可能でしたが、ぶっちゃけまだ不便なことも多いと感じました。

どうしても南の島に住みたいならアリだけど、そうでなければ嫌になってしまうかも。

私個人の感想としては閉鎖的なコミュニティが嫌いなので、パイプ役になってくれるような若い人がいることは心強いと感じました。

しかし、オフィスに使える場所が限られていて、バスか車で移動する必要があるのが不便に感じました。

正直にいうと今の段階では南の島に永住するのではなく、短期滞在が現実的な気がします。

「海が好き、島暮らしが好き、東京が大嫌い!」という人には適していると思いますが、私はリモートワークできる環境がもっと整ってほしいと思いました。

このような状況は甑島に限ったことではなく、全国の離島や地方都市で共通する問題だと思います。

「サテライトオフィス用スモールハウス」を開発中

そんなご要望にお応えして、THE APP BASE株式会社ではサテライトオフィス用のスモールハウスを開発中です!

スモールハウスは小型で設置もかんたんな建物なので、離島や地方でオフィスに使うのに最適。

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via: SMALL HOUSE BLISS

参考リンク:「スモールハウス型サテライトオフィス・プロジェクトを始める」と聞いてワクワクが止まらない | THINK FUTURE

スモールハウスとは小型のユニットを組み合わせて作るレゴブロックのような建物で、メリットは人数や好みに合わせて自由にカスタマイズできること。

こんなオフィスが海辺にあったら、気持ち良く仕事ができそうですねぇ~。

スモールハウス型サテライトオフィスが普及すれば、南の島にあるサテライトオフィスからリモートワークすることが、未来の働き方の選択肢のひとつになるでしょう!


Editors' Voice

様々な拠点で活動すると、土地土地のスタンダードに触れることができ、自分の引き出しがどんどん増えていきます。

あるポイントで、「今までの価値観はなんだったんだろう?」と気付くようになり、問いが生まれます。

現実と理想との兼ね合いを見て、時間をかけて理想のスタイルに持っていくことに投資すると満足度の高いライフスタイルを送れることと思う。

 

佐藤 駿
佐藤 駿
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デザインファーム【THE APP BASE株式会社】代表取締役/コワーキングスペース【DEN】管理人/未来の選択肢を共有するWEBマガジン【THINK FUTURE】編集長/欲しいものはつくろう、自分の手で。DIY写真.レシピ共有アプリ【HANDIY】運営

1984年9月27日生まれ。中央工学校建築設計科卒。3姉妹のパパ。
建築業界(現場監督、設計事務所等)→東日本大震災で価値感が大きく変わり、場所に捉われない働き方ができるIT業界へ転身。
起業と同時に東京から長野へUターン。長野でコワーキングスペースDENを始め、地方発の起業家を増やし小さな経済圏を構築、挑戦する人を増やす。
未来の選択肢を共有するWEBマガジン THINK FUTUREで新しいライフスタイルを提供。
スマートフォンアプリのデザインやWEBサービスのUI、UXデザインを主に手がけ、ひいては建築の意匠設計・地域デザイン等、「広義のデザイン(問題を捉える正しい表現を掴む)」と「視覚のデザイン(問題を解決するUI、UXデザイン)」の両面からアプローチするデザインファーム。