初めて一眼レフカメラを買った初心者が学ぶべき20個の撮影テクニック
FEATURE6.主人公と脇役でストーリーを語ろう
写真の基本は、主人公と脇役でストーリーを語ること。
「何が伝えたいのかわからない」という写真は卒業して、写真の主役と脇役を使ってストーリー性を生み出しましょう。
基本的な考え方は、「料理」と同じだと思います(私の自論ですが)。
人を撮る場合には人を主役にして、その背景や手に持っている物を脇役に添えます。
風景を撮る場合には目立つ山や川や家を主役にして、それ以外の風景を脇役に添えます。
「ビーフステーキとその横に添えられているマッシュポテト」のような関係を写真でも表現しましょう。
幕の内弁当のような主役がはっきりしない写真はダメですよ!
7.基本的な構図は日の丸、三分割、額縁
写真の構図はたくさんありますが、一眼レフカメラを買ったばかりの人は「日の丸、三分割、額縁」の3つをまずはマスターしましょう。
「日の丸」とは、主役をど真ん中に持ってくる構図のこと。
素人っぽい写真になりがちですが、主役が何かはっきりするのでわかりやすい写真になります。
「三分割」とは画面を三分割したときの交点に、主役を持ってくる構図。
簡単にそれっぽい写真になるので、困ったらとりあえず三分割にしちゃいましょう(笑)
「額縁」とは主人公を何かで囲う構図のこと。
印象的な写真に仕上がるので、窓や森では額縁を狙いましょう!
また同じ構図でも高さを変えることで、印象を変えることができます。
顔の高さ、腰の高さ、膝の高さ、両手を上に上げた高さなど、いろんな高さから撮影してみてください。
とりあえずは日の丸、三分割、額縁の3つの構図をマスターし、それから高さで撮影しいろんな構図へ発展させていきましょう。
8.標準レンズでも背景をぼかせるには「F値を最小にして望遠にして対象に近づき後ろの空間を広く取る」
一眼レフカメラの醍醐味といえば、背景をボケさせた印象的な写真ではないでしょうか?
「背景をボケさせないなら、iPhoneの写メでいいじゃん!」という人もいるくらいです(笑)
背景をボケさせた写真を撮影するためには、「F値が小さく焦点距離が50mm以上の単焦点レンズ」があると撮りやすいのですが、レンズキットの標準ズームレンズでもコツさえつかめば可能です。
背景をボケさせるコツは4つ。
・F値を一番小さくする(例:2.0や4.0など)
・レンズを望遠側にする(例:18-50mmなら、50mmにする)
・対象に近づく(例:人なら人に近づく)
・対象の後ろの空間を開ける(例:人なら壁から離れてもらう)
この4つの徹底すれば、背景をボケさせることができます。
9.露出補正の光量調整で写真の印象を変える
カメラで露出補正の光量調整をすることで、写真の印象を変えることができます。
プラスにすれば明るくなり、マイナスにすれば暗くなります。
これは暗めにした植物に写真。
逆にこちらは明るめにした人物写真。
明るめにすれば鮮やかで元気な印象になり、暗めにすれば落ち着いて怪しい雰囲気に変えられます。
簡単に写真の印象を変えられるので、ぜひ撮影前に微調整してみてください。
シーン別の撮影テクニック
ここからは、シーン別に撮影テクニックを紹介しましょう。
写真撮影をする機会といえば、美味しい料理、綺麗な風景、星空、子供、人物、記念撮影でしょう。
それぞれ適したカメラの設定が違うので、状況に合わせて変えましょう。
10.料理を美味しそうに撮る方法
料理を美味しそうに撮るときは、F値を3.5前後に設定しましょう。
メインディッシュにピントを合わせて、添え物をややぼかしましょう。
フォークやグラスなどの食器もわずかに写すと雰囲気が増します。
メインディッシュの写真を撮る場合には、全体像を引きで撮るのではなく、思い切って寄って料理の7割くらいを写すようにしてみてください。
美味しそうに撮れますよ。
11.風景を綺麗に撮る方法
風景を撮る場合には、F値を11前後に設定しましょう。
主役にしたい対象にピントを合わせ、手振れに気を付けてシャッターを切りましょう。
風景は構図が命なので、撮影する前に撮影位置を考えましょう。
朝日、真昼間、夕方など時間帯によっても雰囲気が変わるので、いろんな時間帯で撮影してみましょう。
12.初心者でも星空を簡単に撮る方法
星空を撮る時には、F値は最小にしてシャッタースピードを15秒から30秒に設定して、ISO感度を3600~6400に設定します。
星空の撮影ではシャッタースピードが長くなるので必ず三脚を使い、さらにセルフタイマー機能かレリーズを使って手振れを防ぎましょう。
ピントを合わせる方法は、モニタービューに一番明るい星を写し、できるだけ拡大してからオートフォーカスを使います。
星空だけの写真でなく、脇役として山や人を入れるといい感じになります。
13.子供の自然な表情を引き出すワザ
子供の自然な表情を引き出すには、会話しながら撮影するのがおすすめです。
「はーい、撮るよー!」と言って撮影しようとすると、子供は緊張してしまって表情が硬くなってしまいます。
そこで、「○○ちゃんが一番好きな食べ物は何?」というように話しかけながら撮影すると、自然な表情が引き出せますよ。
ちなみに子供から最高な笑顔を引き出す裏技は、「ねぇ、好きな子の名前を教えて?」です(笑)
14.人物撮影ではモノと一緒に撮影する
人物撮影では人だけでなく、モノと一緒に撮影するといい感じになります。
題して、「テレビジョン作戦」!
テレビジョンという雑誌では表紙のタレントにレモンを持ってもらい撮影していましたが、試してみると確かにモデルっぽく様になります。
人物撮影するときには、手に何か持ってもらうと脇役になってくれるので、簡単にストーリー性がある写真が撮影できますよ。
15.集合写真を面白くするには、ジャンプして撮る
一眼レフカメラを持っていると、集合写真の撮影をお願いされる機会が多くなると思います。
しかし、一列に並んでそのまま撮ると、超つまらない写真になってしまいます。
そんな時には、全員で一斉にジャンプしてみてください!
タイミングがずれて失敗することもありますが、それもまた面白い(笑)
ジャンプするときには膝から下を上に上げると、高くジャンプしているっぽく見えてカッコイイですよ。
さらに、ジャンプ撮影を何回かすると対象者の緊張がほぐれて、いい表情が作れるというメリットもあります。
撮影と同じくらい重要な画像編集のコツ
最後に画像編集のコツについて説明します。
カメラ初心者は画像編集をしない人が多いですが、それはもったいない!
「写真のクオリティを決めるのは、撮影50%:編集50%」といっても過言ではありません。
ですので、一眼レフカメラで写真撮影の練習を始めるならば、画像編集の練習もすべきです!
JPEGデータの編集はマイクロソフトなどいろんなソフトでできますし、RAWデータの編集ならばAdobeのlightroomがおすすめです。
16.水平を合わせる
最初にすべきことは、水平を合わせること。
撮影するときにも水平は意識しないといけませんが、撮影後にも水平を確認してずれていたら調整しましょう。
あえて地面と平行にしない写真はありですが、わずかにずれてしまった写真は頂けません!
17.トリミングで構図を修正する
トリミングで構図を修正しましょう。
画面の端に写り込んでしまった邪魔なものを削ったり、よぶんな空間を削ると写真が蘇ります。
できるだけトリミングをしないでもよい写真を撮れるように、トリミングをしながら構図を学びましょう。
18.コントラストで印象を変える
コントラストを調整することで、写真の印象を変えることができます。
コントラストを強くすれば色がはっきりして鮮やかな印象になりますし、弱くすればぼやけた優しい印象になります。
最悪、コントラストを調整だけでも、写真のクオリティはぐっと高まりますよ。
19.シャドーで影を明るくする
逆光で顔が暗くなってしまっていたら、シャドーで影を明るくしましょう。
一般的に顔がわかりにくい写真はいい印象を与えないので、顔が暗い場合には明るくした方が無難です(あえて暗くするのもありですが)。
シャドーで色がぼやけてしまったら、コントラストを強めると引き締まります。
20.いじり過ぎない
画像編集をやりだすと楽しくて、ついつい写真をいじりすぎてしまいます。
外国人カメラマンの作品はAdobeのPhotoshopで過剰に加工した写真が多いですが、そのような写真は日本ではあまり人気ではありません。
画像編集は写真のクオリティを決める重要な要素ですが、頼り過ぎないように気を付けましょう。
最後に初心者カメラマンへメッセージを
さて今回は、「初めて一眼レフカメラを買った初心者が学ぶべき20個の撮影テクニック」を紹介しました。
一眼レフカメラで写真を撮りたくて、うずうずしてきましたか?
写真は撮るだけでは上手くなりません。
撮った写真は印刷してプレゼントしたり、FacebookやInstagramに投稿して人目にさらすようにしましょう。
他人の評価を得ることで、写真の腕を磨くことができるからです。
それでは、今回は紹介した一眼レフカメラの使い方と撮影テクニックをマスターして、一緒に写真を楽しみましょう!
佐藤 駿 Facebook Twitter
デザインファーム【THE APP BASE株式会社】代表取締役/コワーキングスペース【DEN】管理人/未来の選択肢を共有するWEBマガジン【THINK FUTURE】編集長/欲しいものはつくろう、自分の手で。DIY写真.レシピ共有アプリ【HANDIY】運営
1984年9月27日生まれ。中央工学校建築設計科卒。3姉妹のパパ。
建築業界(現場監督、設計事務所等)→東日本大震災で価値感が大きく変わり、場所に捉われない働き方ができるIT業界へ転身。
起業と同時に東京から長野へUターン。長野でコワーキングスペースDENを始め、地方発の起業家を増やし小さな経済圏を構築、挑戦する人を増やす。
未来の選択肢を共有するWEBマガジン THINK FUTUREで新しいライフスタイルを提供。
スマートフォンアプリのデザインやWEBサービスのUI、UXデザインを主に手がけ、ひいては建築の意匠設計・地域デザイン等、「広義のデザイン(問題を捉える正しい表現を掴む)」と「視覚のデザイン(問題を解決するUI、UXデザイン)」の両面からアプローチするデザインファーム。