5.マイホームを実現できる土地を探そう
マイホームを実現するために土地を考えるのは、このタイミングです。
「まず土地から考えないと始まらない」という意見はごもっともですが、住みたい家のイメージがなくて、家を建てる土地を決めることができますか?
もう既に土地が決まっているという場合は、そこで家のイメージを作っていけばよいのですがまだ、これからというのであれば、理想の家が建つ理想の土地を探しましょう。
家ありきで考えるか、土地ありきで考えるか。
これは重要な判断です。
土地にはいろいろな法規制があるので、好き勝手に建てられるというわけではありません。
建築のプロと一緒に土地を探すのがベストです。
住みたい家がどんな家なのか、それを実現するにはいくら必要でどんな土地が最適かわかっていればどんな土地を買うべきか見えてきます。
土地選びは時間がかかるので1、2年くらい見ておいた方がいいでしょう。
6.お得に建てるタイミングを狙う
同じ家を建てるにしてもそのタイミングによって金額がかわったり、受けられる控除額が違ったりするのでしっかりと確認しましょう。
また、決算期には多少の値交渉ができることが多いのです。
金利についても一緒です。
時間は掛かってしまいますが、長い目で見るとこの時期に苦労した方が楽になります。
安いところを泥臭く見つけよう。
7.借入先は星の数
ほぼすべての銀行が住宅ローンを扱っていますが、手数料・保証料な金額は銀行ごとにまちまちです。
銀行選びだけでも100万円単位で支払額が変動します。
金利について
借入先を選択する上で、一番考慮される大きな要素として、金利があげられます。
なぜなら、4,000万円借入するとしたら、35年払いで金利0.1%違うと786,976円の差額が生じます。
この金額は、何に相当するかというと、
例えば…上級ユニットバスにしたり、キッチンをペニンシュランタイプのオープンキッチンにできたり、ほかにも延べ床面積を1.5~2坪増やすとか。
このように、金利の違いは大きいのです。
ただし、住宅ローンの中には借り入れ当初だけ低金利にしたものもあるので要注意です。
保証料の金額
住宅ローンを検討する際、必ず保証会社に支払う金額があります。
一昔前までは保証人を立てて融資の保証をしていました。
最近は保証会社に保証料を支払って保証してもらうのが一般的です。
この保証料の金額も銀行によってまちまちです。
一括支払いのみの銀行もあれば、分割払い(金利に0.2%上乗せなど)が可能な銀行もあります。
保証料自体が不要な銀行もあります。
必ず確認しましょう。
手続き手数料について
一般に事務手数料といわれるものです。
銀行によって5,000円~50,000円(いずれも税抜き)が多いのですが、中には借入額の3%というところもあります。
金利を抑えたのに、事務手数料で住宅ローンの増額ということもありうるので、これも必ず確認しましょう。
8.断捨離
引っ越し時期が近づいてきたら、新居にもっていくものと捨てるものを区別、つまり断捨離を実行しましょう。
新居で使わないのなら、捨ててしまいましょう。
引っ越し費用の節約にもなります。
思い切って整理する良い機会ですしね。
また、引っ越しも時期によって大きく費用が異なります。
繁忙期(3~4月)を避けて、引っ越し業者の閑散期に引っ越しをすることも節約の一助になります。
引っ越し業者のチームの中に経験者が多くいると、質もスピードも上がります。
9.施主がしなければいけないこと
工事手配:インターネット環境(フレッツやケーブルネットなど)
固定電話(光電話の場合は不要)
アンテナでテレビを視聴する場合はアンテナ工事
※いずれも建築会社では手配できないので、入居の2カ月くらい前に予約すること。
遅れると入居までに工事が完了せず、テレビも電話もインターネットもない状況になるので忘れずに。
エアコン取り付け工事
確定申告:不動産を取得したことを税務署へ申告
忘れると最悪の場合は住宅ローン減税が受けられなくなるので忘れずに。
10.住宅ローンの借入における手続きについて
住宅ローンの手続きとそれにまつわるお金についてまとめておきます
・事前審査(予備審査)
ほぼすべての銀行で行われます。
お金を貸してもよいか、どのくらい貸してもいいのかを審査します。
この後、保証会社による本審査があります。
そのための事前(予備)審査というわけです。
事前審査に必要なもの
- 運転免許(本人確認)
- 健康保険証(勤務先・勤続年数の確認)
- 源泉徴収票(収入の証明 直近2年分)
- その他の借入がある場合は返済計画書
を準備します。
あとは銀行が用意する審査用紙に記入します。
住宅会社が審査手配のときは「購入する予定の土地物件資料」「建物図面(作成済みの場合)」
が、必要です。
審査用紙には、嘘偽りなく記入することが、最も重要です。
事前審査を承認されればあとは、よほどのことがない限り、後で説明する本審査も承認されるでしょう。
住宅ローンの契約では、団体生命保険への加入が必須です。
これは、債務者が住宅ローン返済途中で死亡、高度障害者となった場合に、生命保険会社が本人に代わって住宅ローンの残高を支払というものです。
健康状態に問題があり、この保険に加入できない場合は、住宅ローンの借入はできないということになります。
団体信用生命保険の加入が必須ではないものに住宅金融支援機構があります。
これは、保険に加入せずに住宅ローンを組む場合の選択肢の一つとなります。
土地の売買契約を交わし、建物の請負契約ができていればベストですが、未契約ならば工事費用の見積書が必要です。
いよいよ本審査です。
本審査では、記入する書類の量は事前審査のときと比べものにならないほどたくさんあります。
心してかかりましょう。
用意する書類
①運転免許証
②住民票
③印鑑証明書
④住民税課税決定通知書または住民税課税証明書
⑤土地の契約書・建物の契約書又は見積書
本審査の承認後、契約という運びとなります。
正式名称は、金銭消費貸借契約です。
銀行と”家を建てるための土地購入費としてのお金を貸します・借ります”という契約を交わして
引渡時に融資実行ということになります。
あれ?って思いました?
そうなんです。
住宅ローンは土地と建物をひとくくりとして考えがちですが、実際は土地、建築費用でそれぞれ別のローンとして契約します。
※ただし、住宅金融支援機構は、土地、建物あわせて一つのローンです。
土地代金の支払いの際は、土地の全額分を先行融資(つなぎ融資)してもらいます。
建売物件の場合は、土地購入費用と建築費用を同時に支払うので一つのローンにまとめることができますが、注文住宅では土地を買う段階で建物の詳細まで決まってないのでこのような流れになっています。
建物の工事代金支払い時期に合わせて、建築費用ローンの手続きを行います。
これは審査の必要はありません。
金銭消費貸借契約を交わして支払時期に融資実行ということになります。
以上が住宅ローン手続きの一般的な流れです。
住宅ローン手続きに伴い発生する費用についてです。
・事前審査(予備審査)
書類集め、書類作成が主な作業で、基本的には費用はかかりません。
・土地の売買契約
通常、土地売買価格の1割を契約金とします。
2,000万円の土地の場合、契約金は200万円が一般的です。
これは手付金となりますので、引渡の際には残金を支払います。
・建物の建築請負契約を交わす場合
この場合も契約金が必要です。建築会社にもよりますが、請負金額の1割とか100万円と決まっていることもあります。
・本審査
特に、費用はかかりません。住民票、印鑑証明書の提出が求められますのでそれを取得する費用は必要です。
・金銭消費貸借契約(土地の分)
契約書に貼付する印紙20,000円が必要です。
・土地引渡
土地代金の残りを支払いますが、借入金から支払いますので手付が手元に残ります。
ローン契約の事務手続き手数料を支払います(手元に残った手付から支払います)
冬季にかかる費用を司法書士に支払います(手元に残った手付から支払います)
※住宅ローンの保証料を一括払いにした場合は。融資額から差し引かれますので、手付金の金額によっては資金が足りなくなるので、持ち出しが必要となります。
・金銭消費貸借契約(建物分)
土地のときと同じく、契約書に貼る印紙代が必要です。
・工事金額の融資実行
ローン契約の事務手続き手数料を支払います(手元に残った手付分から支払います)
登記にかかる費用を司法書士に支払います(手元に残った手付分から支払います)
※住宅ローンの保証料を一括払いにした場合は、融資額から差し引かれるので、手付金の金額によっては、資金が不足するので持ち出しが必要となります。
銀行や建築会社によっても若干の違いがありますが、おおむねこのようになります。
いかがでしたか?
夢のマイホーム実現するために無駄なく賢く進めるために知っておきたい10項でした。
盛りだくさんの内容でしたが、大切なことばかりなので、ひとつひとつ確認しながら進んでいってください。
予備知識として持っていると慌てなくて済みますね。
最適な家で人生を楽しもう!
佐藤 駿 Facebook Twitter
デザインファーム【THE APP BASE株式会社】代表取締役/コワーキングスペース【DEN】管理人/未来の選択肢を共有するWEBマガジン【THINK FUTURE】編集長/欲しいものはつくろう、自分の手で。DIY写真.レシピ共有アプリ【HANDIY】運営
1984年9月27日生まれ。中央工学校建築設計科卒。3姉妹のパパ。
建築業界(現場監督、設計事務所等)→東日本大震災で価値感が大きく変わり、場所に捉われない働き方ができるIT業界へ転身。
起業と同時に東京から長野へUターン。長野でコワーキングスペースDENを始め、地方発の起業家を増やし小さな経済圏を構築、挑戦する人を増やす。
未来の選択肢を共有するWEBマガジン THINK FUTUREで新しいライフスタイルを提供。
スマートフォンアプリのデザインやWEBサービスのUI、UXデザインを主に手がけ、ひいては建築の意匠設計・地域デザイン等、「広義のデザイン(問題を捉える正しい表現を掴む)」と「視覚のデザイン(問題を解決するUI、UXデザイン)」の両面からアプローチするデザインファーム。