新しい仕事のカタチ -建築編- 建築の未来予想図とは?

FEATURE

建築→IT業界への原点

なぜ建築からウェブやITの業界にいったのかという大きな理由は、東日本大震災があったからです。

3.11以降、価値観の変化が大きくて、僕の中ではすべてが一変しました。

日本中がパニックになったことはみなさんご存知だと思いますが、東京もインフラや電車が止まって家に帰れなかったり。

そのときは長女が生まれていて、原発の報道やいろいろな不安があり、あたりまえだと思っていた価値観が変わって。

とりあえず東京から避難したいな、実家の長野に一回家族を返しておきたいなと思ったときに、会社に相談しました。

「政府が大丈夫と言っているから大丈夫でしょう」と上司に言われたときに、自分の生きていく選択肢を自分で決められないというのがリスクだなと思いました。

もともと起業はしたいなと思っていたので、背中を押す大きなきっかけになったのは、良くも悪くも東日本大震災があったからです。

建築は場所にとらわれる仕事なので、地震があったときや想定外の事が起きた時に気軽に動けない。

自由にどこでもできる仕事は何だろう?と考えたときに、不動産投資やIT、株など選択肢は様々ありましたが、業界が伸びていて場所に縛られない、且つ努力がちゃんと伸びていく業界はITだなと思った。

そこからIT業界の勉強、イベントに参加するように。

働き方と生き方

先に「生き方を決め」働き方は後でついてきたカタチです。

ぼくは家族といる時間を多くすることが豊かさを満たすラインだったので。

そのラインを守りつつ、ちゃんと収益があげれる可能性が高いものがITでした。

ですので、地元である長野で起業を目指していたわけではなく、致し方なく始まったようなカタチ。

お金もなかったし、高い志があってはじめたわけではないんです。

子供がいる親の価値観の変化は、震災後すごく増えているなと感じていて、長野市や松本、安曇野へ移住している方が多くいます。

人生の豊かさをどこに置くかと見極めるきっかけになったので、東京で寝る時間を惜しんで働いてということで幸せなのかな?とか、建築は高度経済成長の時は頑張れば伸びいく業界だったのですが、今は右肩下がりでどうなのか。

東京は高い家賃で高い生活コストのために一生懸命働いてすぐに無くなっていくこの消費社会は何なのだろう。

Editors' Voice

佐藤 駿
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デザインファーム【THE APP BASE株式会社】代表取締役/コワーキングスペース【DEN】管理人/未来の選択肢を共有するWEBマガジン【THINK FUTURE】編集長/欲しいものはつくろう、自分の手で。DIY写真.レシピ共有アプリ【HANDIY】運営

1984年9月27日生まれ。中央工学校建築設計科卒。3姉妹のパパ。
建築業界(現場監督、設計事務所等)→東日本大震災で価値感が大きく変わり、場所に捉われない働き方ができるIT業界へ転身。
起業と同時に東京から長野へUターン。長野でコワーキングスペースDENを始め、地方発の起業家を増やし小さな経済圏を構築、挑戦する人を増やす。
未来の選択肢を共有するWEBマガジン THINK FUTUREで新しいライフスタイルを提供。
スマートフォンアプリのデザインやWEBサービスのUI、UXデザインを主に手がけ、ひいては建築の意匠設計・地域デザイン等、「広義のデザイン(問題を捉える正しい表現を掴む)」と「視覚のデザイン(問題を解決するUI、UXデザイン)」の両面からアプローチするデザインファーム。