未来都市へのひとつの提案
オランダOAS1Sという建築集団は、アニメ「もののけ姫」の森さながらの、ユニークな未来都市緑地地区概念を紹介しました。
古代から息づき、人が生きていく上で最も大切な酸素を供給し、重要でなくてはならないもの、それは「木」。
「木」をモチーフにした、100パーセント自給自足の家、緑の壁断熱高付加価値有機木材からなる未来の建築。
建物と自然を一つに融合する21世紀の家のカタチです。
配電網を完全になくすことが可能
OAS1Sの家はいわば「treescrapers」であり、摩天楼(skyscrayper)が木で覆われているのです。
壁は木と葉から成り立って「表面には花やトマトなどを植え込んでいる緑を想定している」とOAS1Sの建築家レイモンド・デ・フッロは言います。
彼の設計では、再生可能エネルギーと敷地内の水や廃棄物処理のおかげで配電網を完全になくせます。
典型的な「treescrapers」は高くてスリム、一戸建てで6×6×12mのブロックのような戸建ての建物をデザインです。
木製のキャビンのようなOAS1S内部は4階(基本型)以上で160㎡の総面積をもち、カスタマイズ可能。
ダイニングルーム、デッキ ホール、倉庫、2つのバスルーム、ラウンジ、ユーティリティルーム、フェンスで囲まれたバルコニー、最上階には天窓と3つのベッドルームがあるといいます。
家から一歩外に出ると、草や土の匂いいっぱいで、幸せな気分になるでしょう。
都市と融合する「住人だけ」の森林
レイモンド・デ・フッロは、都市に散在する新しい家並みの区画を構想します。
このデザインが「森林にあるだけではなく、都市にあることで刺激的で新しい経験となるだろう」といいます。
車の駐車場はコミュニティの周辺部にあるため、車の乗り入れのない安全な公園を、しばし散策しながら家路につくことができます。
小さな動物が、ひょこり顔をのぞかせそうです。
これまでも都市の生活では、公園、花壇、街路樹など、意識してできるだけたくさんの植物を取り入れてきました。
大胆にも、OAS1Sは、ビルの壁を緑で埋め尽くし、その緑のビルを配置したコミュニティをも作り出そうとしています。
プロジェクトは現在開発中ということですが、森のビルディングが突如として現れるのは、時間の問題かもしれません。
Via:inhabitat,fastcoexist
佐藤 駿 Facebook Twitter
デザインファーム【THE APP BASE株式会社】代表取締役/コワーキングスペース【DEN】管理人/未来の選択肢を共有するWEBマガジン【THINK FUTURE】編集長/欲しいものはつくろう、自分の手で。DIY写真.レシピ共有アプリ【HANDIY】運営
1984年9月27日生まれ。中央工学校建築設計科卒。3姉妹のパパ。
建築業界(現場監督、設計事務所等)→東日本大震災で価値感が大きく変わり、場所に捉われない働き方ができるIT業界へ転身。
起業と同時に東京から長野へUターン。長野でコワーキングスペースDENを始め、地方発の起業家を増やし小さな経済圏を構築、挑戦する人を増やす。
未来の選択肢を共有するWEBマガジン THINK FUTUREで新しいライフスタイルを提供。
スマートフォンアプリのデザインやWEBサービスのUI、UXデザインを主に手がけ、ひいては建築の意匠設計・地域デザイン等、「広義のデザイン(問題を捉える正しい表現を掴む)」と「視覚のデザイン(問題を解決するUI、UXデザイン)」の両面からアプローチするデザインファーム。