庭に簡単設置!46㎡のローコスト実験住宅「Bi(h)ome」
低コストエコ住宅「Bi(h)ome」が話題を呼んでいます。
建てる、移動、壊す、リサイクルも簡単で、自然に優しくローコストなミニマムハウス。
この住宅が東京やニューヨーク、ロンドンなどの都市に住む人々を救うかもしれません。
この不思議な温室のような家は何のために作られたのでしょうか?
ロサンゼルス都市部の住宅不足を解消する為、アメリカ・カルフォルニア州立大学ロサンゼルス校(UCLA)の学生と教員、地元のデザインとエネルギーのプロ達が「使われていない裏庭に簡単で環境に優しい低価格住宅」の研究を始め、試行錯誤し、現在公開できる段階まで来ました。
Photo: bihome,kevindalyarchitects
電気代もゼロ!意外にも頑丈な構造
バスルーム、キッチン、ダイニング、リビング、ベッドルームのミニマムな間取り。
構造は、鋼管フレームと木製の耐震壁、外装はETFE(フッ素樹脂)とフッ素系プラスチックの二層で作られ、その間には紙筒がありハニカム構造になっています。
また、外装にプリントされた太陽電池で発電も出来て、電気代も0円!
余った電力は収入にもなります。
一つの壁は食用の植物が植えられ、鳥などの餌場にも。
都会の中にいても森の中にいるような気持ちになれそうですね。
Photo: bihome,kevindalyarchitects
水道代も大幅カット!仮設住宅としての可能性
水回りも専用ユニットになっていて家に直接ホースで接続するだけなのです。
特にトイレはコンポストタイプ(バイオトイレ)なので水道代も大幅カットし、環境への影響も少なくなります。
学生やシニア世代が住むことを想定しています。
日本の場合、敷地が少ないのが難点ですが、賃貸アパートや二帯住宅、災害後の仮設住宅・災害公営住宅としての可能性も無限大です。
約90万円で設立可能
ライフサイクルコストは通常の住宅の1/10~1/100と言われています。
現在の実験用住宅の提供価格は$7500なので$=120円として90万円(輸送費・工事代別途)
今後、効率化されれば更に高品質、低価格で購入できるでしょう。
あえて単純に比較すると、東京23区内新築分譲一戸建ての平均価格約5000万円の1/55です!
レンタルならさらに気軽に月$580(日本円にして約7万円)、レンタカー並み。
デメリット<メリット
暑い・寒い・プライバシー・自然災害への弱さなど、まだ大きな問題点はあります。
しかし高い家賃・住宅ローン・その割に長い通勤時間など都市部に住むデメリットを考えると、今後住みやすく改良されて、ロサンゼルスのように法的な整備も進めば、「スモールハウス」として選択肢が増え、わたし達の暮らしを豊かにする可能性が広がります。
災害大国 日本における活用用途
地震が多い日本にとって、移動やリサイクル可能な超ローコストエコ住宅は、強い頑丈な住宅を求める今の考え方を変える良い機会になるかもしれません。
あなたも、一度この「Bi(h)ome」で暮らしてみませんか?
Via: bihome,kevindalyarchitects
「壊れてもいい家」という感覚にヒントを感じるよ。
佐藤 駿 Facebook Twitter
デザインファーム【THE APP BASE株式会社】代表取締役/コワーキングスペース【DEN】管理人/未来の選択肢を共有するWEBマガジン【THINK FUTURE】編集長/欲しいものはつくろう、自分の手で。DIY写真.レシピ共有アプリ【HANDIY】運営
1984年9月27日生まれ。中央工学校建築設計科卒。3姉妹のパパ。
建築業界(現場監督、設計事務所等)→東日本大震災で価値感が大きく変わり、場所に捉われない働き方ができるIT業界へ転身。
起業と同時に東京から長野へUターン。長野でコワーキングスペースDENを始め、地方発の起業家を増やし小さな経済圏を構築、挑戦する人を増やす。
未来の選択肢を共有するWEBマガジン THINK FUTUREで新しいライフスタイルを提供。
スマートフォンアプリのデザインやWEBサービスのUI、UXデザインを主に手がけ、ひいては建築の意匠設計・地域デザイン等、「広義のデザイン(問題を捉える正しい表現を掴む)」と「視覚のデザイン(問題を解決するUI、UXデザイン)」の両面からアプローチするデザインファーム。