穀物小屋を模した愛嬌のある小ぶりなデザイン
ブロードハーストアーキテクツが設計したシンメトリーな形がかわいい建物。
これはアメリカの農村で、「収穫したトウモロコシを乾燥保存するために使う伝統的な穀物小屋」の形状からヒントを得たものです。
キットとして製品化された建材は持続可能でリサイクルでき、取り寄せて現場で組み立てることが可能なので場所も選びません。
以前紹介した「資材は郵送→自分で組み立て。150万円の手作りハウスが北欧で流行る一つの理由。」も似たような取り組みですね。
この穀物小屋は近年のスモールハウスブームと相まってじわじわと話題になり、裏庭のホームオフィス、自宅のヨガスタジオ、週末の隠れ家など、さまざまな用途で使うことが可能です。
DIYで丈夫な家が手に入る時代
建物の構造はスチールと伝統的な木の木骨造を組み合わせて作られており、シンプルでありながら非常に頑丈な造りを実現しています。
ファブリックのカラーリングでスチールの冷たさを緩和してますね!
未塗装で熱処理された半透明の多層ポリカーボネート製の壁は、しっかりと風雨の侵入を防ぎ、リサイクルもできる優れものの素材。
室内は小さなバスルームやベッドルーム、メカニカルな貯蔵スペースが含まれるように設計されています。
またプロパンガスの火を使うステンレス製の暖炉に床放射暖房が室内を暖めます。
本当に必要なものだけを集めた暮らしが実現しそうですね。
外とつながるデッキは空間を拡張する
この穀物小屋の醍醐味は、何といっても外の景観を満喫できるデッキです。
湖のそばにあれば、湖畔を眺めながらの食事や読書を楽しめたり、ウィンタースポーツを楽しむ際のロッジとして機能したり、アウトドアな環境との相性が抜群によさそうです。
景観を家の一部として取り込み、家にいる際の感覚を拡張することができていますね!
自分で組み立てられるなら、一か所だけではもったいない。
場所を移動して生活を楽しむことも夢ではない。
資材は郵送で送られてきて家を自分で建てる時代。
3Dプリンターの普及により郵送すらなく、「3Dプリントで家が建つ時代」もすぐそこにきているのかもしれません。
Source:Broadhurst Architects, Inc.
佐藤 駿 Facebook Twitter
デザインファーム【THE APP BASE株式会社】代表取締役/コワーキングスペース【DEN】管理人/未来の選択肢を共有するWEBマガジン【THINK FUTURE】編集長/欲しいものはつくろう、自分の手で。DIY写真.レシピ共有アプリ【HANDIY】運営
1984年9月27日生まれ。中央工学校建築設計科卒。3姉妹のパパ。
建築業界(現場監督、設計事務所等)→東日本大震災で価値感が大きく変わり、場所に捉われない働き方ができるIT業界へ転身。
起業と同時に東京から長野へUターン。長野でコワーキングスペースDENを始め、地方発の起業家を増やし小さな経済圏を構築、挑戦する人を増やす。
未来の選択肢を共有するWEBマガジン THINK FUTUREで新しいライフスタイルを提供。
スマートフォンアプリのデザインやWEBサービスのUI、UXデザインを主に手がけ、ひいては建築の意匠設計・地域デザイン等、「広義のデザイン(問題を捉える正しい表現を掴む)」と「視覚のデザイン(問題を解決するUI、UXデザイン)」の両面からアプローチするデザインファーム。