【幸福度】「日本」「ブータン」「タイ」の豊かさとは?

FEATURE

kKvwBPaT9ucgomTWSQx9_switzerland-photo

日本とブータン、タイの幸福度を比較し、幸福に満たされた豊かさとは何かを考えてみましょう。

日本の豊かさ

日本の幸福度は「収入」「対人」「物資」「自然の豊かさ」の面では恵まれていると言えるでしょう。

1:「収入」の面で日本では、一般家庭に育った大学生はアルバイトとして働き、収入を得れば海外旅行に行くことも選択できます。職も選ばなければ沢山ある印象。

2:「対人」の面では、隣り合った都道府県同士が紛争を起こすことはありません。

仏教やキリスト教などの宗教の精神や倫理に基づいた対人関係、精神的行動をとることは少ないです。

3:「物資」については、手に入れたいものもある程度は手に入れることができますし、日本には至るところに豊かな自然があり、輸入の割合が多いですが資源に困ることはありません。

このように考えると、何一つ不自由なことは無いように思えます。

しかし、暮らしの中で必要な要素を考えると、「時間」が少ない。

人類で唯一平等なのは「時間」です。

日本人は世界の中でも残業が多いと言われており、労働生産性は先進国の中では最下位。
効率よく働いていないという意味をもっています。

限られた時間の有効活用といった面では、残業に時間を使いすぎ時間の豊かさが欠けています。

夜は家族と一緒に過ごしたり、友人と遊んだり…
そういった豊かな時間こそが実は幸福度を測る一番大事な指標かもしれません。

ブータンの豊かさ

次に、ブ-タンについて考えてみましょう。

ブータンでは、対人、自然、時間の面において恵まれています。

1:「対人」の面では、チベット仏教の信仰が厚い、人の心は仏教に根付く優しさ、輪廻転生に基づく概念から現在そして将来に向かった心の豊かさに満たされています。

2:「自然」の面では、ブータンがあるヒマラヤの山脈にある水、緑がある環境においてはその豊かさは言うまでもありません。

3:「時間」の面では、ヒマラヤ山脈の大地においてゆったりとした時間が流れる、その時間を家族と共有することで、心理的にも心満たされています。

ただ、知られていないブータンの面としては、世界の中でも貧困の地域と言われており、収入面で豊かではないということです。

貧困である、収入が十分でない、失業率も上昇の傾向にあると言われていても、幸福度が高い国の秘密はなんなのでしょうか?

豊かさの原点が、仏教に根付く心持ち、豊かな自然と十分な時間に囲まれることが重要な点であることがわかります。

 ブータンの例をとってみると、「先に希望があり、自然と共存し、家族とゆったりと過ごすこと」がブータンの豊かさと言えるでしょう。

2_people-300x19913_people-300x199Photo:ブータン政府観光局

タイの豊かさ

1:「対人」の面については、タイの例を挙げて補足します。

「微笑みの国タイ」と言われているこのキャッチフレ-ズからも、タイにはある一定以上の幸福度が存在するのではないか?と想像できます。

タイはアジア地域でもインフレーションを続け、成長し続けている国で、対人の面においてタイ仏教に基づくタイ人のふるまい、合掌(ワイ)をすることで、相手に敬意を表す、相手に対して微笑みかける、これが内面、心からの幸福を表しています。

2:気候も関係してくるでしょう。

暖かい国は、のほほんとした良い「ゆるさ」があります。

日本にも「ゆるさ」がもう少しあればと個人的には思います。

以上の日本と、ブータン・タイの比較におけるよい点をあわせると、ある程度の収入がある(日本)、自然や精神的な環境による安心感、時間に余裕を持って生活をすること(ブータン・タイ)が、幸福度アップ、心の豊かさ持続の原点と言えます。

 Editors’ Voice 佐藤駿

どの国も素晴らしいところもあれば不満に思うところが少なからずあります。

「幸福度」というのは「自分らしさ」であると僕は解釈していて、自分の理想をまず固めてみることではないでしょうか。

そのために何をやるか?ということだと思っています。

みなさんの「幸福」とはなんですか?

run


Editors' Voice

佐藤 駿
佐藤 駿
佐藤 駿    Facebook  Twitter

デザインファーム【THE APP BASE株式会社】代表取締役/コワーキングスペース【DEN】管理人/未来の選択肢を共有するWEBマガジン【THINK FUTURE】編集長/欲しいものはつくろう、自分の手で。DIY写真.レシピ共有アプリ【HANDIY】運営

1984年9月27日生まれ。中央工学校建築設計科卒。3姉妹のパパ。
建築業界(現場監督、設計事務所等)→東日本大震災で価値感が大きく変わり、場所に捉われない働き方ができるIT業界へ転身。
起業と同時に東京から長野へUターン。長野でコワーキングスペースDENを始め、地方発の起業家を増やし小さな経済圏を構築、挑戦する人を増やす。
未来の選択肢を共有するWEBマガジン THINK FUTUREで新しいライフスタイルを提供。
スマートフォンアプリのデザインやWEBサービスのUI、UXデザインを主に手がけ、ひいては建築の意匠設計・地域デザイン等、「広義のデザイン(問題を捉える正しい表現を掴む)」と「視覚のデザイン(問題を解決するUI、UXデザイン)」の両面からアプローチするデザインファーム。