今の食生活はいつまで続く?
時代が変わり変化するもの、それは技術の進歩による生活の変化であったり情報化に伴う価値観の多様化だったりと挙げればキリがありませんが、この数十年を振り返ると「食生活」も、めまぐるしい変化を遂げています。
例えば、「日本の朝の食卓」と聞いて
こういう朝食のイメージは持てても、実際にこういう食事をされている方はそう多くないかもしれません。
そう遠くない過去では至って普通だった食卓の風景は、これから迎える未来ではどのように変わっていくのでしょうか。
食料危機がやってくる!?
これだけ豊かで便利になったのに、食糧に関しては余り明るい話題がありませんよね。
温暖化などの異常気象に伴う生産の変動やバイオ燃料への転換、それでいて世界の人口はどんどん増えていて、現在72億人の人類は2050年には90億人になるとも言われています。
遺伝子工学の研究も盛んではありますが、これは自然界ではありえない遺伝子操作を強制的に行う物でスーパーで手に取った食品の原材料に(遺伝子組み換えでない)なんて表記がある現在では安全性の観点から見ても、消費者の不安が払拭出来るのはまだ先の話でしょう。
因みに上記の(遺伝子組み換えでない)は任意表示です。
新しい食糧として「昆虫」に注目
食料危機が提起されたからと言ってこのまま枯渇するのを待つ訳ではありません。
安全で効率性が高い、新たな分野の食糧を求めて研究は進められています。
食肉のように感染症を媒介する危険も極めて低いと言う安全性もあり既にアジア29国、南北アメリカ23国で食べられ、アフリカの36国にて20億人の人が食べているとされ、肉や魚に比べてタンパク質の含有量が高く、食物繊維や銅、鉄分、マグネシウム、リン、亜鉛などの栄養分も豊富に含まれ飼育がしやすく、安価で環境に優しい理想的な食料源になり得ると言う事で国連食糧農業機関(FAO)が発表したのが、なんと「昆虫」!
日本でも郷土料理として食虫文化はない訳ではありませんし、見た目はさておき味の方は調理方法によりけりと言ったところで「正体を知らせなければ10人中9人の子供が肉より美味と答えた」と言う報告もありますがどんなに有益性を説かれて国連食糧農業機関に太鼓判を押されたところで、一般消費者の生理的なハードルの壁は高いと思われます。
もちろん、次世代の食糧としてで挙げられるのは昆虫だけではありません。
【海】と聞けば魚介類を思い浮かべますが、
photo:wikipedia
何だかパッと見はエビみたいで、これなら行けそうかも?
でもこれはエビではなく、オキアミと言う生き物なんです。
このオキアミなんかを始めとする動物性プランクトンも注目されています。
あの大きなシロナガスクジラがこれらを主食として生きている点からも非常に栄養が豊富で総量的にも生物資源として有望と近年は食用化への研究が進められています。
ミドリムシが一般的に
そしてCMでも聞くようになったミドリムシカンパニーのユーグレナ社。
ユーグレナはミドリムシなどに代表される微生物の一種でオキアミよりずっと小さい0.1mm以下の単細胞生物です。
よくドラッグストアに栄養補助サプリとして並んでいるクロレラなんかと同じ藻類の特徴を持ちつつも動き回ると言う動物性の性質を併せ持った生き物なのですが「理論上ではこのミドリムシだけで人間が生きていくのに必要な栄養素を全て賄える」程で、他にもバイオ燃料として使われたり環境改善にも役立ったり2013年には日本の企業がこのミドリムシを原料の70%に使ってプラスチックの生成に成功していたりとこれから更なる期待が高まっています。
現在こうして挙げられている新しい分野の食糧は人間が長い間親しんできた肉や魚、野菜や果物からはちょっと掛け離れていて画像を見れば見る程に食欲はもっと遠のく人も多いでしょう。
栄養面や生産の面での利点はあれど、それらが美味しいかどうかは別問題で抵抗を感じる人だってまだまだ多いと思います。
それでも世界の人口は増え続けるのに対して農地の確保が難しくなりつつある現状で食糧危機を回避すべく上手く美味しくどう利用していくか、それが今後の課題となりそうです。
参考文献・サイト
wikipedia
〈http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%9F%E7%B3%A7%E5%8D%B1%E6%A9%9F〉
〈http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%86%E8%99%AB%E9%A3%9F〉
NAVERまとめ
〈http://matome.naver.jp/odai/2131648623821390001〉
佐藤 駿 Facebook Twitter
デザインファーム【THE APP BASE株式会社】代表取締役/コワーキングスペース【DEN】管理人/未来の選択肢を共有するWEBマガジン【THINK FUTURE】編集長/欲しいものはつくろう、自分の手で。DIY写真.レシピ共有アプリ【HANDIY】運営
1984年9月27日生まれ。中央工学校建築設計科卒。3姉妹のパパ。
建築業界(現場監督、設計事務所等)→東日本大震災で価値感が大きく変わり、場所に捉われない働き方ができるIT業界へ転身。
起業と同時に東京から長野へUターン。長野でコワーキングスペースDENを始め、地方発の起業家を増やし小さな経済圏を構築、挑戦する人を増やす。
未来の選択肢を共有するWEBマガジン THINK FUTUREで新しいライフスタイルを提供。
スマートフォンアプリのデザインやWEBサービスのUI、UXデザインを主に手がけ、ひいては建築の意匠設計・地域デザイン等、「広義のデザイン(問題を捉える正しい表現を掴む)」と「視覚のデザイン(問題を解決するUI、UXデザイン)」の両面からアプローチするデザインファーム。